寒い時期こそ注意！ ガラスが割れる「熱割れ」のメカニズムと予防策

冷え込む朝、車に乗り込んでエンジンをかけたら、すぐにデフロスター（曇り止め）や暖房をフル稼働させる方は多いのではないでしょうか。しかし、この急激な温め方が実はフロントガラスを割ってしまう原因、「熱割れ」を引き起こす可能性があることをご存知でしょうか？

今回は冬に注意すべき熱割れのメカニズムと、大切な愛車を守るための簡単な予防策をご紹介します。
 

「熱割れ」はなぜ起こる？そのメカニズム

熱割れとはガラスに急激な温度差が生じることで発生する割れ方です。
特に冬、外気温が極端に低い状況で冷え切ったガラスの内側に高温の風（デフロスターや暖房）を急に集中して当てると、リスクが高まります。

割れを招く二つの条件
1. 飛び石の「小さなヒビ」がある
すでにフロントガラスに飛び石による小さなヒビがある場合、そのヒビが割れの起点となります。ガラスは一度傷がつくと熱や圧力の変化に極端に弱くなります。

2. 急激な温度差を生じさせる
温かい風が当たっているガラス内側の一部分だけが急激に膨張しようとしますが、その他の冷たい部分は収縮したままです。この「膨張したい部分」と「動けない部分」の境目に大きな負荷（熱応力）がかかり、小さなヒビを起点に一気に割れが走ってしまうのです。

熱割れを防ぐ！今日からできる簡単な予防策

熱割れのリスクを下げ、安全に冬を乗り切るための予防策は、普段の習慣を見直すだけで実践できます。

1. 暖房・デフロスターは「じんわり」と
エンジンをかけた直後からいきなり最大風量・最高温度でデフロスターを当てるのは避けましょう。暖房の風量を徐々に上げ、ガラス全体をゆっくりと均一に温めるように心がけてください。

2. 凍結には「熱湯」厳禁
ガラスが凍っているときに熱湯をかけるのは絶対にやめてください。これはガラスの外側に急激な温度差を生み出す熱割れの最も危険な行為の一つです。市販の解氷スプレーや、ぬるま湯を使って溶かすようにしましょう。

3. 「小さなヒビ」は冬前に修理
最も重要なのはヒビを放置しないことです。飛び石による小さなヒビ（100円玉サイズ以下）がある場合は、本格的な冬が来る前にガラスリペア（補修）で修理してしまいましょう。リペアでヒビの進行を止めれば熱割れのリスクを大幅に下げることができます。

　
安全な冬のドライブのためにぜひ一度ガラスの点検をおすすめします。もしガラスにヒビが入ってしまった場合は運転を続けずに、すぐに専門業者であるゴトウ自動車ガラスにご相談ください。